女性は子どもたちに対する潜在的な脅威に対して敏感
子どもの夜泣きで目が覚めると、隣の夫は熟睡していた――。赤ちゃんを育てたことのある女性なら、こうした経験があるかもしれない。
英国の調査機関が、睡眠中の脳がどのような音に反応しやすいのかを調べたところ、男女に違いがあることが明らかになったという。
調査結果を男女別でそれぞれ「目を覚ましやすい音」のランキングとして報告。
まず男性を見てみると、最も目を覚ましやすい音は「車のクラクション」とされ、以下、「風音」「ハエの羽音」「いびき」「排水管の騒音」と続く。
一方で女性のランキングで1位とされたのは「赤ちゃんの泣き声」。以下、「蛇口の水の滴り音」「屋外の喧騒」「いびき」「ハエの羽音」と続く。
女性の1位の赤ちゃんの泣き声は男性のベスト10にも入らなかった
赤ちゃんの泣き声に関しては、男性の反応が鈍い中で、女性の場合は子どものいる／いない関わらず、全般的に脳の反応が見られたそう。
この結果について英紙デイリー・メールは「研究者たちは、女性の母性本能が赤ちゃんの泣き声に反応していると考えられる」と伝えている。
心理学者のデイビッド・ルイス博士は、「男性が家庭全体に脅威をもたらす可能性がある音に反応しているのに対し、女性は子どもたちに対する潜在的な脅威に対して敏感なのかもしれない」と分析。
妊娠した女性の脳は「物理的に変化する」：研究結果
女性の脳は、妊娠・出産を通して一部の領域の灰白質が小さくなることがわかった。
これらの部位は、脳のなかで社会的認知や共感を感じる領域と重なる。母親が自分の赤ちゃんの画像を見るときに活性化される部分だ。
赤ちゃんに対してより共感できるように適応している可能性がある、という研究結果が発表された。
